学生の時の思い出は皆さんもそうだろう、尽きないわけで、何かの拍子にチョコチョコと思い出されて心中、苦笑いしてみたりすることもあるのではないか。 もっと楽しくて温かい思い出が頻繁に蘇ればいいのだが、そんな記憶は脳みその奥の、そう海馬のさらに奥あたりに隠れてしまって出てこない。今際の際に走馬灯のように目くるめくのはそんな記憶だろうか。 最近はそうでもないが、それこそ酒を飲んで酔っ払った次の日に、頭痛と胸焼け、ほのかに甘苦い胃液の逆流を「甘酒みたいだな」と味わいながらボーっとベランダに座っているときに思い出している話は大抵、海馬の奥の方にある柔らかく優しげな物語、ではないだろう。 「またやっちゃった…