これまでの連載にて、同志黒田が理論的に整理した「エスニシティ」概念を「革マル派」中央官僚・早瀬光朔がどのように悪用しているかを見てきた。これに引き続いて本稿「下」では、彼・早瀬がレーニンの〈分離ののちの結合〉論を、やはりブルジョア民族主義への自らの転落を正当化するための論拠にまで貶めていることを明らかにする。 すでに紹介したように、90年代のユーゴ反戦闘争における西欧トロツキスト諸派に対する論戦の中で酒田誠一は、〈分離ののちの結合〉論を「ネイション・ステイトの止揚」を目指す指針として捉え返していた。このような理論的把握を今日の「革マル派」中央官僚らが完全にぶち壊している以上、酒田論文が解明した…