「伴侶の死」を読んだ 「伴侶の死」(平岩弓枝/編)は、インターネットで市立図書館から勘違いして借りてもらった本である。近頃、平岩著の「御宿かわせみ」と「新・御宿かわせみ」の時代小説シリーズなどを読んでいるが、文庫本の一番後ろの作品リストにこの作品名が載っていた。 このシリーズの中の主要人物のことだと思っていたが、読んだら違っていた。月刊『文藝春秋』に寄せられた読者の手記から、平岩さんが選んだ四十篇であった。読むのを後回しにしていたが、短編集でもあり読み出したら早かった。巻末にあった歌人の斎藤茂吉の長男で父と同じ精神科医で随筆家の齋藤茂太さんとの対談も興味深く読んだ。 「伴侶」という言葉は自分か…