「河童」(芥川龍之介 著)を読みました。カバー装幀は南伸坊さんです。 いつもコメントをくださる吉田健康さんのブログで、7月24日が芥川龍之介の亡くなった日(命日)で「河童忌」と呼ぶことを知りました。 芥川の小説で「河童」は読んだことがないので、書店に行ったとき新潮文庫を購入しました。 上高地から穂高山へ登ろうとして、霧の中で河童に出逢い追いかけると、地下の河童の国に落っこちてしまった男の話。 異界に迷い込む話は世の東西問わず多くある。昔話の浦島太郎なんかもそのひとつといえる。 ただ、芥川が晩年とりつかれた「死」がぼんやり漂っていて、不気味ささえ感じ、読んでいて落ち着かない。 私は、芥川の書きた…