「琥珀の夏」(辻村深月 著)を読みました。 辻村作品は何作か読んでいます。もちろんすべてを読んだわけではありませんが、辻村氏の“女子小説”は逸品だと思っています。女子は女の子という意味ではなく、女性の中にある女子部分という意味で、大人になっても老齢になっても残っているもの。愛しいものだけれど、他人を傷つけることも多い、子どものころから持っている特性のようなものです。 かつて、カルトだと批判を浴びた<ミライの学校>の敷地跡から、少女の白骨遺体が見つかった。ニュースを知った弁護士の法子は、胸騒ぎを覚える。埋められていたのはミカちゃんではないかーー。 小学生時代に参加した<ミライの学校>の夏合宿で出…