「白川の関」を越えるか 夏の甲子園は、準決勝で「仙台育英」と「下関国際」が勝利し、明日の決勝は東西対決となった。しきりに「優勝旗は初の白川の関越えなるか?」とアナウンスされる。奥州三関のひとつである白川の関は、芭蕉が「奥の細道」への旅心を定めた地だ。「奥の細道」から「白川の関」の部分を引用すると、 『心許なき日かず重なるままに、白川の関にかかりて旅心定まりぬ。「いかで都へ(なんとかして白川の関に着いたことを都に知らせたい)」と便り求めしも断(ことはり)也。中にも此の関は三関の一にして、風騒の人(歌人たち)、心をとどむ(心が魅了された)。秋風を耳に残し、紅葉を俤(おもかげ)にして、青葉の梢猶ほあ…