今、ここに生き辛さを感じて、世界が灰色で、息が詰まって苦しかったら、旅に出てみるといいかもしれない。 自分の心に耳を澄ませて、自由に出かけてみるって素敵だ。 きっと、その旅が、今、ここの自分に色をもたらしてくれる。 この本を読んでそんなふうに思った。 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』(若林正恭/著、文春文庫)、 面白かったー!! この本は、 ひとつひとつの違和感に引っかかって、立ち止まって、その違和感の正体を見つけようと問いかけている筆者の思考や出会いの記録。 キューバ、モンゴル、アイスランドへの瑞々しい旅の記録。 そして父への追悼の記録だ。 この本の中でたくさん好きな文章があるけ…