「マスコミが大騒ぎします」「家族がつらい思いをしますよ」。子どもを自殺で亡くした両親の不安をあおり、問題の公表や調査の断念を促す―。学校が「事なかれ主義」で不誠実な対応を取るケースが絶えない。遺族に寄り添ってきた関係者は「真相解明を求めて声を上げる遺族はごくわずか。問題は氷山の一角だ」と訴え、失った命から学ぶ姿勢を示すよう求めている。 「マスコミがめちゃくちゃにする」 2018年8月、さいたま市立南浦和中1年の男子生徒が自ら命を絶った。母親によると、その日のうちに当時の校長が自宅を訪れ、「公にすればマスコミが告別式をめちゃくちゃにしますよ」「保護者会で遺族が説明する必要があります」と発言した。…