陰暦十月二十日。水戸からイワキに参り候。常磐線で行き先はあくまで平(たいら)なのだがいつからか驛名までイワキになつてしまつた。水戸を09:09発の各駅停車に乗らうと思つたら旧型の急行ときわ仕様塗装の列車。日曜の朝で適度に空いてゐたが家人と占領したボックス席で私の背向かふに乗り込んできた青年がまぁ酒臭く誰だかにケータイで話し始めて迷惑。それが否応なしに聞こえてくるが仕事の愚痴だと思つたら水府の大工町のキャバクラ?だかで働く青年。キャバクラの雇用の不公平、キャッチとボイの条件不平等等を話してゐて最初はうるさいと思つたが聞いてゐると青年の比喩だとか喩へが実に妙で相手への説得力のある理路騒然とした話。…