ホテルの朝食時間を待ってると間に合わないから、コンビニおむすびとカップ味噌汁、それに『達』の唐揚げでそそくさと済ませ、長者山へ急ぐ。三回すっころびかける。浮き足だっている。 参道脇でじっと待つ。三年前に比べいかにも南部らしい寒さが清々しく快い。 待機している組銘々が奏するお囃子が鳥居の先から響いてくる。おや、目の前が霞んできたのは何故でしょう。 野蛮なる明治政府による禁止(門付けの「猥雑」なる故を以てと聞く)(役人のアタマの中の方がよほど陋劣鄙猥である)を経て、新羅神社の神事として復活したわけだから、本殿への奉納摺りが最も格式高いのは言うまでもない。観光客も敬意を表し、靴底から這い上る冷えを堪…