東京都世田谷区下馬5丁目のお猿庚申尊(訪問日:2025年2月8日)下馬通りから下馬5丁目に入って東方へ進むと五叉路の脇に簡素な覆屋が建立されています。ここはお猿庚申尊(お猿庚申堂)、または坂口庚申尊といい、当地における庚申信仰の霊場として機能していた場所です。 向かって左に祀られている青面金剛主尊の庚申塔はかつて東山谷集落にあったことから東山谷庚申尊と呼び習わされています。 下馬史跡保存会刊行『しもうま』によると、「お猿庚申講中」なる組織があったらしく、編纂当時の昭和45年時点で講加入員数は108人に登ったそうです。 講中は大正初期までは春と秋の「かのえさる(庚申の夜)」に庚申日待と称する行事…