わたしのお墓のまえで 泣かないでください そこに わたしはいません 眠ってなんかいません あの 歌… どれだけの たいせつな たいせつな ひとり ひとり… かえられぬ ひとり を なくして うしなって どれだけ 泣いたら そこに たどりつくの? と あまり 好きにはなれずにいた歌 風は 生きてるものには とても つめたく ときには あつく きびしくて 死者が 魂が 風になるなんて あわれで さみしくおもわれてならなかった 今朝は… あの歌 お仏壇のまえで ああ… そうなのか… と 開けた窓からの ぬるい 台風のまえの風 かんじながらおもっていたのだった お寺に ゆけない… あれから お寺がこわ…