「がん征服」下山進 <所感> 非常に良書。 これまた良書だった「アルツハイマー征服」に続いての病気征服シリーズといったところか。 今回は癌であり、その中でも脳の癌である膠芽腫(こうがしゅ)がテーマ。 外科手術、抗がん剤、放射線がいずれも効果のない最強の癌だが、そんな膠芽腫の新治療法に挑む話。 本書が興味深いのは単純に治療の開発だけにとどまらず、薬事法や知見といった治療フェーズへの課題に焦点を当てていること。 そして楽天 三木谷氏のベンチャー魂に感服する。 本書のポイントは法的に薬の有効性を「証明」や「確認」ではなく「推定」となっていること。 なお、著者は敢えて直接的な言及は避けているが、ここに…