天の浮橋から約150メートル南下した、南あわじ市榎列大榎列の集落の中に、屯倉(みやけ)神社跡がある。 屯倉神社跡 屯倉とは、朝廷の直轄領のことである。ここで収穫された作物は、朝廷に納められた。屯倉には、朝廷に納める品物を保管する倉があった。 「日本書紀」の仲哀天皇二年の記事に、天皇が敦賀の気比神宮に行幸した際に、淡路の屯倉を定めたとある。およそ4世紀後半のことだろう。 その淡路の屯倉が、この屯倉神社のあったあたりなのだろうか。 屯倉神社跡 淡路の屯倉では、倉を荒らす盗賊が多かったので、盗難防止のため、紀伊の日前(ひのくま)神宮の祭神・石凝姥(いしこりどめ)命を祀った。これが屯倉神社の創建である…