●歌は、「港葦に交れる草のしり草の人皆知りぬ我が下思ひは」である。 万葉の森船岡山万葉歌碑(19)(作者未詳) ●歌碑は、東近江市糠塚町 万葉の森船岡山(19)である。 ●歌をみていこう。 ◆湖葦 交在草 知草 人皆知 吾裏念 (作者未詳 巻十一 二四六八) ≪書き下し≫港葦(みなとあし)に交(まじ)れる草のしり草の人皆知りぬ我(あ)が下思(したも)ひは (訳)河口の葦に交じっている草のしり草の名のように、人がみんな知りつくしてしまった。私のこのひそかな思いは。(伊藤 博 著 「万葉集三」 角川ソフィア文庫より) (注)しりくさ【知り草・尻草】名詞:湿地に自生する三角藺(さんかくい)の別名。ま…