訓読 >>> 101玉葛(たまかづら)実ならぬ木にはちはやぶる神ぞつくといふならぬ木ごとに 102玉葛(たまかづら)花のみ咲きてならずあるは誰(た)が恋にあらめ我(あ)は恋ひ思(も)ふを 要旨 >>> 〈101〉玉葛のように実の成らない木には、恐ろしい神が取り憑くと世間ではいいます。実の成らない木ごとに。 〈102〉玉葛のように花だけが咲いて実が成らないというのは、誰の恋のことでしょう(あなたの恋にほかなりません)。私の方はひたすら恋い慕っていますのに。 鑑賞 >>> 101は、「大伴宿祢(おほとものすくね)、巨勢郎女(こせのいらつめ)を娉(よば)ふ時」、つまり結婚しようと言い寄った時の歌、1…