何年か前、舞台に出て来たこのメンバーを見た夫は「あれ、今夜の公演は演劇だったか」と思ったという逸話が我が家にはあるのですが、 終演後のロビーを見て、なんかリベラルアーツな学会でもあったんだっけな、と思うというのも、いつものこと。物販のブースから眺めております。 開演前には素通りだったこのブースにお客様がキラリとした眼で近づいてきて、黙ったまま何かと対峙でもするかのようにCDに手を伸ばす。 それが聴かれる現場を想像する。何か他と違うものを感じ取ってやろう、とするだろうな。感じ取れるだろうか、と問いながらお聴きになるかもしれない。 再び眼をあげれば、撤収時刻の迫るロビーで老若男女異界の人たちががっ…