時代を遡ること100年以上昔。なんと明治20年ごろ、藤井恒久さんが、ドイツのノリからヒントをもらい、長く保存できるでんぷんのりを開発しました。でんぷんに、くさりにくくする薬を加えたり、かおりを加えたりして作ったのが「でんぷんのり」です。僕の子供の頃にものりが欲しいと婆ちゃんにねだると、炊き立てのご飯をすりつぶしてのりを作ってくれたものです。使うのがもったいなくて食べてしまおうかと迷いながら使っていました。懐かしい昭和の思い出です。この「でんぷんのり」の原料は、時代とともに変わっていきました。はじめは僕の記憶にあるように「お米のでんぷん」を使っていましたが、第二次世界大戦がはじまると、食べ物が不…