”ここから、ものすごい魔力を感じるよ~!“ 小さな穴の奥は、禍々しい色をした石壁に覆われている。 ものすごく入りたくない。 「…行きますわよ。」 全く物おじせずに、ライラさんが中に入っていく。女の子一人だと危険だから、とだけ言ってカイも続く。ちなみにエメラちゃんはというと、私の後ろで精霊様の檻の中にいる。 「…気を付けるのね。」 「わ、びっくりした!」 今までずっと黙っていたエメラちゃんが、口を開く。 「奴らはどんな手を使ってでも、ライラ…様を捕まようとしてくるのね。だから…。」 あ、今「様」付けなおしたよね? 少し、いやかなり、不安そうな顔をしたエメラちゃんに、私は優しく声をかける。 「大丈…