初日から強烈な打撃を喰らった感覚がある。 受付スタッフをやっている展覧会に出資しているスポンサーの社員の人が見に来てるときはすぐに分かる。上から下まで自社ブランドの服だから。その人が階段に膝をついて床を掃除しているから何かと思ったら、VIPがやってくるのだという。普段なら気にもとめない汚れを一心不乱に取り除いている。彼女がこっちを向いて、VIPが来るときは椅子に座らずに受付に立っていてくれとか、専用のスリッパを並べてくれとか言うのだが、「いやです」とも「あなたがやってください」とも言えず、おとなしくVIPのためにスリッパを並べる。会場の前に黒塗りの車が止まって、VIPが降りてくる。やっぱり全身…