個人的な欲望だけで築き上げた私設のバラ園を訪れる。ここまでものを造るのにどれだけの時間とエネルギーをかけたのだろうか。三十三年間かけて自身の夢想を宮殿として具現化した郵便配達夫シュヴァルを想起させる。今が見頃で5月と10月だけ一般公開しているようだ。 誰の為でもなく、ただ世界を輝かせたい為だけの場所。 世界への賛歌を信じられる場所。 今日は薔薇尽くし。大分市美術館の宮廷画家ルドゥーテの薔薇の銅版画を見に行く。 精巧な描写にアニマが宿っていた。ひろかわバラ園の香りが思い出された。 それにしても大分市美術館のロケーションは素晴らしく、 息が抜ける場所だなといつも思う。