竜馬にとっての故郷、土佐。そして司馬さんにとっての故郷のひとつ、大和。それから西郷や大久保の故郷、薩摩。 この巻は司馬さんが国民的作家に駆け上っていく契機となる時代のエッセイだけに、筆致が更に躍動して来ており、一読者・一ファンとして、とても楽しい。 その中から、故郷をを感じたのが標記の作品である。 あとがき(『竜馬がゆく 狂瀾篇)』は、お田鶴さまの関係者の子孫の方の話から始まる。 その方の祖母が小さい頃に竜馬を実際に見たと言うことや、直接声をかけてもらったことなど個人的な経験談があり、息遣いまでが蘇るようで、身近に感じる。 そこから土佐にて取材した、「偽神退治」と「仇討ち応援」の2つの話が紹介…