1970年 タイ・バンコクに生まれる。
タイの大学で建築学を専攻した後アメリカに留学、シカゴ芸術大学で映画製作を学び修士号を獲得。1990年代前半からショートフィルムやビデオ作品の製作を始め、99年に製作会社キック・ザ・マシーン設立。彼の映像制作はこれまでのタイの映像制作のシステムに属さず、タイのテレビやラジオの番組、マンガ、古い映画などから要素を用い、また周辺国の小さな街の情景からもインスピレーションを受け、作品に活かしている。プロの役者ではない出演者を用いたり、ドキュメンタリーとフィクションの間を行き来するような即興性の強い映像を作り出す。2000年に制作した長編第1作『真昼の不思議な物体』が、山形ドキュメンタリー映画祭でインターナショナル・コンペティション優秀賞を受賞するなど、多くの国際映画祭で評価された。その後2002年には『ブリスフリー・ユア-ズ』がカンヌ映画祭ある視点部門グランプリ、第3回東京フィルメックス最優秀作品賞をはじめ多くの国際映画祭で高い評価を受け、世界的に注目を集めた。2004年の『トロピカルマラディ』は、カンヌ映画祭審査員賞、第5回東京フィルメックス最優秀作品賞を受賞。
フィルモグラフィー
1993年『弾丸』
1994年『0116643225059』『キッチンとベッドルーム』
1995年『絶え間なく打ち寄せる激しい波のように』
1996年『米、アーティストマイケル・シャワナサイのパフォーマンス』
1997年『タイ映画の100年』『第3世界』山形国際ドキュメンタリー映画祭アーカイブ
1998年『ジェロを食べるルンガラ』
1999年『窓』『マレーと少年』
2000年『秘密の情事』(ティラナのために)『真昼の不思議な物体』「バンクーバー国際映画祭」特別賞、
2001年「韓国・第2回ジョンジュ国際映画祭」グランプリ
「山形国際ドキュメンタリー映画祭」インターナショナル・コンペティション優秀賞とNETPAC特別賞
『真昼の少年』『真昼の少年/夜の少女』『幽霊の出る家』
2002年『ブリスフリー・ユアーズ』「カンヌ映画祭」ある視点部門グランプリ、「第3回東京フィルメックス」最優秀作品賞
2004年『トロピカル・マラディ』「カンヌ映画祭」審査員賞、「第5回東京フィルメックス」最優秀作品賞
2006年『世紀の光』