第二次トランプ政権は、アメリカ第一主義をかかげて国際関係を劇的に変えようとしている。本書を読むと、その背景を理解するには、そもそもアメリカ合衆国が建国された経緯をよく理解することが必要だとわかる。 アメリカ合衆国は、よく知られているようにイギリスの植民地であった十三の「州」が連合してイギリスから独立することによって始まった。十三の「州」は合衆国憲法が制定されるまでは互いに独立した国家、「邦」であり、それぞれの「邦」の起源はイギリスの植民地とはいっても国王直属であったり、宗教共同体であったり、様々だ。なかには事業を行う「会社」から出発した「邦」もあり興味深い。 本書では、アメリカ合衆国の建国が革…