朝ドラで話題になったのは随分前になるが、やっとこさ手に取った『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』。 今年は『赤毛のアン』が登場する本をいくつか読んで、気になっていたのだ。小説だと柚木麻子『本屋さんのダイアナ』。文芸評論だと斎藤美奈子『挑発する少女小説』。他にもあったような気がする。 いきなり『赤毛のアン』を読もうったって、小中学生の頃ならいざ知らず、今の私が純粋に楽しむのはおそらく不可能。そして、あらすじを何となく把握しているだけに、気が乗らない可能性が高い。 よって外堀から埋めることにしたわけだが、それで正解、村岡花子が訳した『赤毛のアン』を俄然読みたくなった。 特に面白かった点を三つほど。 …