おぞましさに抗えず、なのに読み続けずにはいられなかった。 遠田 潤子 著‥‥‥‥「イオカステの揺籃」 登場人物の一人一人の立場から考えたら、その人物の言動に頷くことが出来る。 育った家庭環境が、人を形作った‥‥‥ イオカステの物語になぞらえて、予言のままに墜ちていく‥‥‥ 昨今騒がせた宗教によるマインドコントロールが頭に浮かぶ。 と同時に、親の影響力の大きさが、怖いくらいに伝わる。 母親の存在の大きさにもぎょっとした。 わたしの母はわたしの幸せを願うと言いつつ、安泰ならば 「お前なんか、のんきでいいこて!」と嫌味を言い‥‥‥ 夫の愚痴を言うと 「そんがなもんだて!」とほくそ笑んでいた。 わたし…