私は思春期以前から自分の境遇や性格に全く自信が持てなかったのです。そのため、自分の生活を軌道にのせるのに20代から臨床心理をかじった訳です。今回、読書会の課題で遠田潤子著『イオカステの揺籃』(中央公論新社)を読み、自分の心の核の部分に切り込まれた感じでした。著書の世代間連鎖の表現は症例をみている思いがしました。 book.asahi.com この三代の物語で再び、自分の母の生涯を辿り、逆算して動揺してしまいました。本来を確かめることは自分にとっては途轍もなく辛いことでした。自分も母親として過ごした時間を辿ることになり、それは実力のない恥じることの多い時間だったように思っています。それにしても主…