キャブレターの仕組みと歴史を徹底解説 なぜインジェクターに敗れたか 100年以上にわたりエンジンの心臓部を担い続けた精密機構の、栄光と終焉の物語。 エンジンをかけるたびに、一枚の薄い金属板と空気の流れが、精巧なバランスを保っていました。キャブレター――その名を聞いてピンとくる方は、もはや旧車愛好家か整備士くらいかもしれません。現代の自動車からは姿を消し、バイクですら電子制御燃料噴射(インジェクション)への置き換えが進んでいるこの装置は、かつて20世紀の乗り物すべてに搭載され、内燃機関の発展を文字どおり下支えしてきました。本記事では、キャブレターとは何か、どのように生まれ、いかなる仕組みで動き、…