アメリカは敗戦国をどう「教育」しようとしたのか。日本はどう抵抗し、協力し、受容したのか。第二次世界大戦後の連合国による日本占領期、GHQ民間情報教育局(Civil Information and Education Section 以下CIE)は「ウォー・ギルト・プログラム」を実施した。評論家の江藤淳はこれを「日本人に戦争の罪悪感を植え付けるための政策」と位置づけ、保守論壇では「洗脳」言説が支持を広げていったが、それは学術的な根拠に基づくものではない。この政策はどのように立案・実施され、日本人はどう関わったのか。日本人は戦争とどう向き合い、その心理は時代を経て変わったのか。一次資料やBC級戦犯…