あるお宅でお昼ご飯に誘われた。 「ちょうど新米が取れたので…何もないけど、おにぎりと味噌汁でもどうぞ」 腰の曲がった婆ちゃんが台所で一生懸命料理をしてくれた。 雪みたいに真っ白な新米から立ち上る湯気。 「いただきます!」 「新米を味わって欲しくて…具は入れてないよ」と笑顔の婆ちゃん。 「いやぁ…婆ちゃん。これ、美味しいわ。やっぱり米が違うね!」 「あら、本当? 喜んでくれて私も嬉しいわ。まだおかわりもあるよ!」 「それと、婆ちゃん。これ、塩加減がちょうど良い。これ、塩も良い塩を使ってるね! この塩の感じは…そうだ!岩塩とかかな?」 婆ちゃんは言った。 「えっ? 塩? 塩なんてつけてないよ。それ…