自分の中ではとある理由があってラフマニノフの交響曲を聴いた。美しい。それは理解出来る。感覚としてもそのようにあるのだけれども、これが自分の趣味かと問われると、ややそことは外れる印象がある。これこそがロシア的な美の一端なのだろうとももちろん思えるのだけれども、どことなく「芸術的なロシア」と言った感なのだよね。いや、その、もちろんこれは音楽と言う名の芸術なので当然の印象ではあるのだけれども、何か「大きな美術」と言いましょうか、大きな身体から創造された美術とでも言えばよいのだろうか。そのように書いている間に「大味」と言う単語が自分の頭の中に降りてきたのだけれども、それもまた違う。むしろ大きく異なる。…