国を二分して戦われた南北戦争終結後、アメリカでは戦没者の墓に花を供える習慣が生まれた。 やがて毎年5月30日がデコレーション・デー*と定められ、人々はその日、祖国のために命を捧げた軍人を称えるためにその墓を訪ね、花を捧げるようになる。 そして祖国から遠く離れた横浜の地においても、5月30日はアメリカ人戦士たちの墓が花で飾られる日となった。 *後のメモリアル・デー、現在では5月の最終月曜日 § その始まりは、横浜に入港しているアメリカ艦船の乗組員が小部隊で上陸して外国人墓地を訪れ、異国の地に眠る兵士の墓に花を供えるというささやかな行為に過ぎなかった。 1889年からはアメリカ領事やアメリカ人居留…