カザフスタンの地域は、文字通り街から一歩出ると、樹木もほとんど見なくなるようなステップ地帯の土地柄が広がる。カラガンダ市街地から外側へ出向くと、すぐに見渡す限りの草原地帯となり、所々わずかな丘陵があるようなエリアになっている。 南方へ幹線道路が1本走っていて、この道は遥か南端の都市アルマトイ(アルマティ)まで繋がっている。カラガンダ市街地から30kmほど離れたその道中に、スパスクというエリアがある。 そこに広がる草原上には、今は目ぼしい建物もほとんど無い場所だが、戦後この地域最大規模のラーゲリ(強制収容所)があった場所である。ここスパスクを含めたカラガンダ地域には、約34,000人を超える日本…