飲食店を始めたというのに、どこかで修行したという技術の裏付けもなく「俺の作るものは本当に美味しいのかなあ」と漠然とした不安を抱えたままだった。(正直言って、今だってそんな自信があるわけではない) 11月末か12月始めか。 冬のメニューとしておでんを始めた頃、落ち着いた感じの髪の長い女性が一人で来店されておでんを注文された。 おでんは、今はどんぶりにレンゲを添えて出しているが(2月末で終了したけど)、最初数回は皿に盛ってレンゲを添えて出していた。 その時も皿に盛って出した。 他にも注文されたので調理していたが、振り返ると、その女性が皿を持って皿に口を付けてつゆを飲もうとしている! しまった!! …