その年の5月18日の朝。 空は綺麗に晴れ渡り、浜辺のすぐ近くにあるにもかかわらず、この別荘に流れ込んでくる薫風は爽やかで、キラに優しく朝を告げてくる。 「おはようございます。キラ。」 「う~~ん・・・」 眠い目をこすれば、瞼の向こうでいつも朝を告げてくれるラクスが微笑んでくれている。 「あらあら。今日はこんなに清々しいのに、まだ眠いのですか?お仕事、遅くまでかかられたのでしょうか。」 少し曇り顔になった彼女に、キラは慌てて飛び起きて、顔を横に振る。 「ううん、違う違う!むしろ、安心できるから、かな。なんかこのままもう少しいたいな~なんて。」 ちょっと照れ臭そうに頭を掻く彼に、ラクスは自然と笑み…