岩波文庫(1979) 『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その6 『奇妙な楽人』〈KHM8〉 【あらすじ&ひとりごと】 昔あるところに奇妙な音楽家がいました。 一人で森の中を通り抜けながら考え事をしていましたが、考える種もなくなりバイオリンを弾き始めると、狼がやってきます。 狼は「バイオリンを習いたい」と言い、音楽家は「わたしの言いつけは何でもやりなさい」と言う。 狼は音楽家についていきますが、しばらく歩くと、柏の老木があり、その空洞の裂け目に両前足を突っ込むよう音楽家は命じます。 そのとおりにした狼の足を音楽家は石で押さえつけてしまい、帰ってくるまで待っているよう言い残し行ってしまいます。 …