「5時から7時までのクレオ」(原題:Cléo de 5 à 7、1961)を見る。アニエス・ヴァルダ監督の初期の傑作映画。90分/フランス・イタリア合作。 ガンの診断結果を待つ若い女性歌手クレオの5時から7時までをリアルタイムで切り取っている。ポップ歌手のクレオは自分がガンではないかと疑い、病院で精密検査を受ける。 その結果が判明する7時までの間、クレオはパリの街中をさまよいながら幾人かの友人や見知らぬ人々と出会い、心の平静を取り戻していく。カメラは初夏を迎えたパリの街をタクシーや車やバスにのって移動し、カフェやバス、公園の中の人々、木漏れ日をとらえながら、クレオの不安を見事に表現している。 …