山のふもとで布団屋さんをしている一人暮らしのおじいさんの所へ、男の子がふとんを買いにきました。 おじいさんが小さな白ばらのもようのふとんを背負って、男の子の後をついて奥深い山の中へ届けに行くと、子供は急にいなくなって・・・ 安房直子 作・田中槇子 絵/ブッキング 「ぼくは、子ぎつねのコンタロウです。とおいところを、ごくろうさまでした。おかげで、すばらしいふとんが手に入りました。ほんとに、おもいがけないことです。こぶしの時期に、のばらのふとんにねられるなんて、ぼくは、ほんとにしあわせです。」 おじいさんが背中のばら柄のふとんも、白いのばらの花びらになっていました。 コンタロウはひみつの庭に、ばら…