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ザ・キープ

(映画)
ざきーぷ

The Keep

  • 1983年|アメリカ|カラー|96分|画面比:2.35:1|MPAA: R

概要

第二次大戦下のルーマニア。ナチス・ドイツが駐屯した城塞は、外部よりも内部が堅牢な異様な作りであった。何かを閉じ込めているような。ある晩、兵士が封印をといてしまった為に、毎晩のように兵士たちが虐殺されていく。その頃、遠く離れたところから、ある男が城塞に向かっていた。閉じ込められていた何かと宿命の対決の為に。
F・ポール・ウィルソンの伝奇小説を映画化した作品は、中途半端なホラーとなってしまった。山道を行くドイツ軍行軍を映し出した映像と、タンジェリン・ドリームの音楽と相まってめまいを起こすような冒頭や、その後に映し出される凝った映像の数々など、マイケル・マンらしい素晴らしい場面が続出する。しかし封印をといてからは緊張感も無くなってしまう。しかも原作を読んでいないと理解不能な主人公の存在など、枝葉を残して幹を落としてしまった脚色の罪は重い。F・ポール・ウィルソンに木を見て森を見ていないと言われて当然であろう。また、原作にあった活劇的要素がすっぽり抜け落ちてしまっているのも、爽快感が皆無となっている原因である。
が、このアプローチはトマス・ハリスの『レッド・ドラゴン』を映画化した『刑事グラハム/凍りついた欲望』と同じであり、この頃のマンはメイン・プロットよりもディテールに執心していた映像作家だったとも言えるのだ。

予告編

DVD

無し(2006年6月現在)

原作

ザ・キープ〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・キープ〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・キープ〈下〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・キープ〈下〉 (扶桑社ミステリー)

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