ジョー・R・ランズデール『ロスト・エコー』ハヤカワ文庫HMを読了。 子どもの頃の高熱が原因で、ハリーは不思議な能力を持つことになる。過去に暴力や恐怖に関係した物が発する音に触れると、その過去の出来事が見えてしまうのである。殺人事件のあった車のドアを閉める音で、その殺人事件の光景が見えてしまうのだ。その能力をコントロールすることのできないハリーは、不意に襲いかかってくるその光景を避けるために安全とわかっている道しか歩けず、友人の家のトイレに入ることもできなかった。その能力を鈍らせるため、酒浸りの日々となったハリーだが、ある日、同じく酒浸りの武術の達人であるタッドと出会い、ふたりで再生の道を辿ろう…