「えっとこれは……」 「何が目的だ。応えろ」 バチバチと角からスパークを放出させて凄む鬼男。それに対して簡単な顔のこの妖怪は「ふえええええ鬼……」――とか言ってついにはその点の様な目よりもおおきな涙がこぼれだす。それは服の袖では受け止めきれない程の大きさと量……はっきりいってマンガ的表現でよく見る、ドバドバという量である。 (なにあれ、凄い) この小さな存在の全ての水分を吐き出してそうな涙。でも……どうやら鬼男の言ってることは正しかったらしい。 「いたっ?」 何やらチクッとした痛みが走った。でもどこにも小頭には外傷はない。けど、確実にこの場所に変化は起きてた。だって……小頭の息が白くなってのだ…