第二話:弓の訓練 父さんが言う弓のスペシャリスト… それは、ヘルゲンに住む古い友人の娘さん「アンジー」の事だった。 今は、ご両親は亡くなられて一人で山奥に住んでいるらしい。 お母様が弓に秀でており、アンジー…さんもそれを受け継いでいると。 私は、あれよあれよと父に背中を押されて家を出ることになった。 母が別れ際に、美しい鳥の装飾をしたブレスレットをくれた。 「くれぐれも身体には気をつけてね…キナレスが祝福してくださいますように」 母はそう言いながら少し泣いていた。 そんな母をなだめながら、父はむしろ早くいけ、とニコニコしていた。 たぶん、私を心配させないためだと思う。 そんな二人に見送られ、私…