信号処理の方法論の一つ。周波数領域。
時間方向に対する変化を観察する方針を指す。
オーディオにおいては周波数領域(fドメイン)による時間区間内の周波数分布を再現する以前の方法に対して、インパルス応答に対する歪みを押さえる方法論として使用されている。
この理論を応用したスピーカーはタイムドメイン社、富士通、山越などから数種類発売されている。
実際にはスピーカー以外にもアンプ等にも応用出来ると思われるが、「タイムドメイン」を直接うたったアンプは04/04/19現在存在しないと思われる。
音声信号処理技術に携わっていた一技術者のコメント
- タイムドメインを一般的な信号処理技術で解釈すれば、周波数領域ではなく時間領域です。
- 線形時不変システム(linear time invariant system)では、周波数特性とインパルス応答は等価な概念(相互変換可能)なので、片方だけで有意ということは考えられません。
- 周波数特性という言葉を振幅特性(利得)だけで考えるのは正確でなく、常に位相特性と共に考慮すべき概念です。オーディオの世界で使われる群遅延特性(位相特性を時間軸で表現した概念)に関係しています。「インパルス応答に対する歪み」という言葉が技術的に不明確ですが、位相特性も考慮すべき、という意味であれば、従来技術の目標とすべき到達点となんら違いはありません。
- ぶっちゃけて言えば、オーディオの主観評価の多くは、スピーカーやヘッドホンでほとんど決まってしまいます。自分の耳で聞き分けましょう。聞き分けられなければ、無作為二重盲検法でも適用して真面目に検証しましょう。オーディオの世界は擬似科学に満ち溢れています。