私は職場の昼休みに喫茶店に行ってお茶することがある。その喫茶店へは小さな公園を通って行くのだが、そこで奇妙な人物を時々見かける。 その人物は人相風体が良くないので年齢が分かりにくいのだが、かれこれ40、50歳くらいだろうか。その男はいつもベンチに腰掛けている。 そして、彼はベンチに腰掛けながら、膝に載せたカバンの上にノートを広げてボールペンでよく何かを書きなぐっている。書きなぐりながら、正面を向いてダミ声を張りあげて喋るのだ。誰かに怒っているようにも、不平を訴えているようにも聞こえる。こういう人物は、幻聴や妄想に支配されていることがあり、統合失調症の可能性もある。 とにかく、そのダミ声は人間離…