再生医療の研究開発に携わるようになって、早くも数年が経ちました。いま私は、細胞製造や品質管理の現場に立ち、さまざまな専門職とともに仕事をしています。 看護師から研究職へ。そんな異色のキャリアに「なんでまた?」と驚かれることもあります。 でも実は、この立ち位置だからこそ見えてきた「医療の本質」があります。今日はその中でも、多職種連携というテーマに絞って、再生医療の現場から見えたリアルを綴ってみたいと思います。 ■「チーム医療」とは言うけれど、現場の声が活かされるとは限らない 臨床にいた頃、「チーム医療」「多職種連携」という言葉は日常的に耳にしていました。しかし現実は、各職種がそれぞれの視点で患者…