Denis Johnson 小説家。 1949年、生まれ。2017年5月24日、死去。
デニス・ジョンソンは、アイオワ大学でレイモンド・カーヴァー*1から指導を受けた作家です。彼は暴力とドラッグに染まった現代アメリカ社会の暗部を鋭く描き、その乾いた文体はカーヴァーのミニマリズムを彷彿とさせます。 《あらすじ》 ダンダンの誕生日に彼の農家を訪れると、銃で撃たれたマッキネスが長椅子にうずくまっていた。仲間たちはただ事の成りゆきを見守るばかり。ぼくはマッキネスと、彼を銃で撃ったダンダンを車に乗せ、病院へと向かった。アイオワの広大な畑を抜ける一本道をひたすら走り続けるぼくらは、どんどん小さくなっていく。 『どこまでいっても抜け出せない』 「どこまでいってもこの道から抜け出せないぜ」とぼく…
海の乙女の惜しみなさ 作者:デニス・ジョンソン 白水社 Amazon ★★★★ 短編集。「海の乙女の惜しみなさ」、「アイダホのスターライト」、「首絞めボブ」、「墓に対する勝利」、「ドッペルゲンガー、ポルターガイスト」の5編。 ときおり、テレビをつけたままベッドで横になり、何冊か持っている民話集の一冊から太古の野蛮な物語を読む。海の乙女たちを呼び出す林檎や、何でも願いを叶えてくれる卵、人の鼻を長く伸ばしては落とす梨。そしてときおり、起き上がってロープを羽織り、静まり返った近所に出ていくと、魔法の糸、魔法の剣、魔法の馬を探す。(p.47) 個人的にこの著者とは相性が悪くて、『ジーザス・サン』【Am…
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