「主よ、いずこに行きたもう」(クォ・ヴァディス・ドミネ Quo vadis, Domine?) ペテロが問う。イエスははるか遠くに指を指して「汝の捨てしローマへ」と。 「汝、我が民を見捨てなば、我、ローマに行きて今一度十字架にかからん。そなたが私の民を見捨てるなら、私はローマに行って今一度十字架にかかるであろう。」 ローマでの布教において激しい弾圧に遭い、アッピア街道を逃げるペテロに、光とともにイエスが現れたのであった。 イエスに再会したペテロは、ローマに戻って布教し、そして殉教していく。ゆえに、初代のローマ法王はペテロである。(『クォ・ヴァディス』シェンキェヴィチ著) ▽ペテロは、一番弟子で…