1804年ナポレオンが制定した民法典,およびその他(商法・刑法など)の法典。 ・全文2281カ条、身分編・財産編・財産取得編の3部構成。 ・私有財産の絶対・個人意志の尊重・家族の尊重を基本原理とする。 ・フランス革命で確立された近代市民社会の法原理を表現している。
ナポレオン法典は、以後の世界各国の民法典の模範となり、後世に大きな影響を及ぼした。(明治時代に,日本の法典作成にも,大きな影響をあたえた。)
参考資料:学研学習事典データベース (C)Gakken 1999 など。
大河ドラマ「青天を衝け」に出てくるらしい。栗本鋤雲である。 もちろん、と言っては何だが、観ていない。観ていないが、見聞は読者のほうが広いだろうから少し安心して書く。 先だって栗本鋤雲の『鉛筆紀聞』を読んだ。ついでに『曉窻追錄』*1を読んでいたら、「ナポレオンコード」所謂「ナポレオン法典」「ナポレオン民法典」に関する記述があった。今回はそんな話になる。 dokusyonohito.hatenablog.com パリ万博使節団 ナポレオンコードと日本の司法 幕臣たちのリベラルさ パリ万博使節団 慶応3年(1867)、将軍徳川慶喜の命で、弟昭武が将軍名代としてパリに派遣された。 パリ万博使節団である…
カクヨムで連載している『歓びの野は死の色す』について 続きを書くのに必要な本のメモです どういう話なのかは、磯崎版ヨーロッパ史(ただしフランスとイタリアのルネサンス~近代まで)ていう感じで フェミニズムとオリエンタリズムと少女漫画(24年組)がどっさり入った 日仏修好150周年記念小説のはずだった、ていうアレですね、はい(1858年です、2008年の話しだよ、ははは) kakuyomu.jp 前のメモ t.co ヨーロッパ文明批判序説 増補新装版: 植民地・共和国・オリエンタリズム 作者:工藤 庸子 東京大学出版会 Amazon 既読だけど下のともう一度読んだほうがいい 近代ヨーロッパ宗教文化…
今日はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 『昭和天皇の研究_その実像を探る』を読んで学んだことをメモにする。 昭和天皇の研究 その実像を探る (祥伝社新書) 作者:山本 七平 祥伝社 Amazon 9 第6章を読む_前半 第6章のタイトルは、「三代目_『守成の明君』の養成」。 第5章では、太平洋戦争の敗戦直後、マッカーサーとの単独会見に臨む昭和天皇についてみてきた。 また、昭和天皇の反面教師としてヴィルヘルム二世がいたことも。 本章では、マッカーサーとの単独会見に臨む昭和天皇が受けた教育についてさらに見ていく。 この点、第2章から第4章までで昭和天皇の教師に…
家族法の学習にあたって繰り返し登場する基本テーマと原則10項目についてChatGPTに教えてもらいました。 それから、家族法の歴史についても聞きました。英米法においても、大陸法系の法域においても、世俗的な家族法の歴史は18世紀以降と、意外と浅いことに気付かされました。 家族法の本で、次のような記述を目にしました。詳しく説明していただいてもよろしいですか? 他の法ではあまり取り上げられない観点が登場するような印象を受けました。 英米法における家族法の歴史についても知りたいです。 世俗的な家族法に関しては意外と歴史が浅いのですね。 大陸法系の家族法の歴史も似たような経過ですか? そういえば、多くの…
今回は、フランス革命についての板書案を紹介します。 中学生の生徒が、世界史の中でもフランス革命がさっぱりわからない、というので指導したときのものです。 もちろん中学入試には出ませんので、中学生を対象とした授業の板書案です。 1.ブルボン王政 2.国民議会 3.立法議会 4.第一共和政 5.ジャコバン派独裁 6.総裁政府 7.統領政府 8.第一帝政 1.板書案 フランス革命 いつものように黒板1枚にまとめます。 フランス革命は数段階に分かれており、どうにも頭がごちゃごちゃになりがちです。まずは全体の目次としての板書を1枚かくことにします。そしてこれを見ながら授業をすすめることで、教師のほうも混乱…
ランキング参加中【公式】2022年開設ブログ かつて「世界の憲兵」として君臨したアメリカの威信が揺らいでいる。米中の確執。グローバルサウスと呼ばれる国々も台頭している。世界はどこに向かうのか。あらたな「デジタル経済圏」はどのように影響を行使するだろうか。 波乱万丈の世界、「安心・安全 幸福」のために何を求めるのか。熟慮の時。 さて、人の世は、一番を目指すものなのか。力の強いものが他を押しのけて進むものだろうか。Perplexity に「世界の覇権」について聞いてみた。 https://www.perplexity.ai/search/世界の覇権 敗戦後1950年、人口は25億、それが、2020…
◆今年はアンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言』発表(1924年)から100年という年だそうです。 ◆ダリやマグリットの絵を少し見てきただけですのであまり大きなことは言えませんが、私はシュルレアリスム(超現実主義)を敬遠気味に過ごしてきました。男性中心主義やエリート主義の匂いを強く感じてきたからです。シュルレアリスムに限りませんが、思想・芸術全般にエリート男性の性的傲慢さ(自覚されない「男根主義」)がずっと続いてきたと思います[*1]。 ◆本棚から古い雑誌を取り出して眺めていたら、日本でも、すでに1980年代にそのような見方が出されていたことを知りました。香川檀という方が女性シュルレアリス…
皇帝ナポレオン(7) 作者:池田理代子 フェアベル Amazon 私の辞書に不可能の文字はないぞ!! ろくな武器も持たない弱弱しい兵士たちを、祖国を守る兵士としての誇りと勇気に目覚めさせたのがナポレオン。 チュイルリー宮に住み、リュクサンブール宮で仕事し、マルメゾンでくつろぐナポレオン一家。ひょえー。 タレイランとフーシェを両脇に第一統領という最高権力の座につくナポレオン。仕事バリバリでこのときがまさに「英雄」。 ナポレオン法典。今もフランス憲法の礎。 ベルナール「軍事力でかち得た権力は、とどのつまり軍事力で守り維持していくしかない。」そこなんだよねぇ。 ナポレオン家の繁栄しか考えていない一族…
さてもう一人の兵士の話をしましょう。 ナポレオンとはあるときは協力してともに戦い、 あるときは反目しあいます。 ジャン=バティスト・ジュール・ベルナドット(1763年ー1844年) フランスの軍人、政治家 ベルナドット ベルナドットはナポレオンに先立つ6年前、 1763年にフランス南部のポーにて弁護士の息子として生まれた。 15歳になり地元の法律家のところへ見習いとして働きに出ている。 1780年9月、軍人になることを決心したベルナドットは、 親の反対を押し切って入隊する。 とんとんと出世し、5年後に軍曹になった。 長身で見栄えが良いことから、美脚軍曹とあだ名されるようになる。 1788年6月…
世界史上のスーパースター、ナポレオン・ボナパルトを描いた史劇『ナポレオン』を見てきた。 素材はスーパースター。なのに、二時間半というスーパースターを描くには短すぎる上映時間内で、スーパースターをどう描くのかが一番の関心事。 ロザリー、あるいはロザリー的な人物が登場するんだろうかと楽しみにしていたけれど、わりと早々に、あっこれロザリーは絶対出てこない路線だとわかった。(注:ロザリーはベルばらの主人公オスカルに妹のように可愛がられ、伯爵家に引き取られて貴婦人のように育てられながらもジャーナリストと結婚する女性) それくらい、フランス革命前後のフランスとヨーロッパ史の基礎は、『ベルサイユのばら』を筆…
www.youtube.com 映画『ナポレオン』を観た。淡々とした映画。それが、映画が終わった後の感想だった。 そもそも、そこまで期待して観た映画ではなかった。インターネットで前評判を確認すると、評価は高くない。数々の戦争のシーンは見応えがあるけど、ストーリーが淡泊であるとか、ナポレオンの人生を映画一本にまとめることに無理があるといった感想が多かった。 まさにそのとおりだと思った。ただ、このブログで感想を書くにあたって、それだけでは味気ないと思い、この映画を面白く観るためにはどうしたら良いかを考えてみた。 そして、この映画がリドリー・スコットというイギリス人監督によって作られたものであるとい…
youtu.be 映画『ナポレオン』は、疑問の残る内容だった。映画はマリー・アントワネットの斬首刑から始まる。首が切断される瞬間、切断された首を掲げる露骨な描写に、ありのままの表現、ナポレオンを印象操作や脚色なく映像表現しようとする意志を読み取ったのだが、それは私の勝手な勘違いだった。さらに言えば、日本上映におけるキャッチ「英雄か、悪魔か」すらミス・リードを伴う煽りでしかない。絵画を思わせる構図で表現される議場の群像、戦場を見渡す俯瞰の視点、戦場、リドリー・スコットの画作りは素晴らしかった。そしてストーリーは、世界史で習った事柄を呼び覚ます。呼び覚ましはするのだが、それらは、ことごとく無視され…
「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコット監督が「ジョーカー」のホアキン・フェニックスを主演に迎え、フランスの英雄ナポレオン・ボナパルトの人物像を新解釈で描いた歴史スペクタクル。18世紀末、革命の混乱に揺れるフランス。若き軍人ナポレオンは目覚ましい活躍を見せ、軍の総司令官に任命される。ナポレオンは夫を亡くした女性ジョゼフィーヌと恋に落ち結婚するが、ナポレオンの溺愛ぶりとは裏腹に奔放なジョゼフィーヌは他の男とも関係を持ち、いつしか夫婦関係は奇妙にねじ曲がっていく。その一方で英雄としてのナポレオンは快進撃を続け、クーデターを成功させて第一統領に就任、そしてついにフランス帝国の皇帝にまで上り詰める…
高校のときの世界史の勉強をひたすら思い出していた。フランス革命に始まる欧州近代史の勉強は、なかなかに楽しかった記憶がある。テニスコートの誓いだのアンシャンレジームだの恐怖政治だのなかなかカッコよさを感じる用語が飛び交って、そして現代史との連続性も感じる時代であったため、教科書なり用語集を読み漁ったものである。そんな思い出を抱きつつ、当時の得意科目が世界史であったこともありまして、フランス革命におけるマリーアントワネットの処刑からナポレオンのセントヘレナ島の最期までを描いた『ナポレオン』を観たわけである。 さて、物語は必ず起承転結が必要である。加えて、映画ではところどころに盛り上がるポイントを入…
フランス革命は、1789年から1799年にかけて、フランスにおいて起こった一連の政治的変革である。この革命は、現代民主主義の基礎を築き、ヨーロッパだけでなく世界の歴史においても大きな影響を及ぼした。革命の背景には、絶対王政の専制、社会の階級制度、経済的困窮、そして啓蒙思想の普及があった。 革命は、1789年5月5日に開かれた三部会の召集から始まる。これは、財政危機を背景に、ルイ16世が国の財政状況に対処するために行った。しかし、三部会はすぐに立憲君主制への移行を求める第三身分によって支配され、国民議会の形成につながった。6月17日には、第三身分は自らを「国民議会」と宣言し、6月20日のテニスコ…
谷口正和回顧展「Consept & Creation」で故人を偲んできました。目黒区青葉台。 「知研」でのセミナーで知り合い、ビジネスマン時代に会社の危機に当たり創設された社長直轄のプロジェクトチームで仕事をしたときに、助力いただいた方でした。1992年から1996年あたりだから、もう30年近く前です。 現在のCEOの千葉光範さんに挨拶した時に、「魔力」という言葉がでたが、谷口さんの言葉には確かに人を誘う、しびれる魔力があった。この回顧展は、残念ながら会えなかったが、当時一緒に仕事をした石原さんのプロデュースだそうで、内容に納得した。 谷口さんは多くの著作を矢継ぎ早に出して、その都度贈ってもら…