誰がどうしてそうなったのか。フィギュアスケートのオリンピック代表の座を巡って1994年に起こったナンシー・ケリガン殴打事件は、トーニャ・ハーディングの司法取引で幕を下ろしたこともあって、疑問がいつまでもついて回る。2017年の映画『I,Tonya』は、ハーディングの側から、決定的な事実には触れないままに、様々な要因が重なって彼女が追い詰められていく様子が描かれていた。こちらはスポーツ専門チャンネルESPNが2013年に作成したドキュメンタリー"The Price of Gold"で、6月からディズニープラスで配信が始まったものを観た。ケリガン本人の肉声はないものの、ハーディングとケリガン双方の…