北極は冬の間は真っ暗で極寒の地です。 その地に住んでいるのは、ホッキョクグマやホッキョクギツネなど、ごくわずかな動物だけです。 ですが、春になると大地も海も生命であふれていきます。 それを求めて、動物たちの大旅行がはじまります。 コククジラは北極から8千キロ南にあるメキシコの海から。 アジサシは南極から北極をめざします。 他にも世界の多くの鳥が北へと向かう準備をはじめます。 陸でもカリブーが、その近くの海ではセイウチが。 海の中でも移動する魚もいます。 そして夏、北極は、一日中沈まない太陽のもと、新しい生命でいっぱいになるのです。 そして9月になると、ふたたび生き物たちは移動をはじめるのでした…